毎年4月の第4土曜日に行われる“飛騨神岡祭”は、高山祭・古川祭とともに“飛騨三大祭”に数えられる祭で、町内の三社(大津神社・朝浦八幡宮・白山神社)の例祭の総称です。古くから「この日は年に一度、神様が里に出られ、町内を巡ってくださる日」と地元で言い伝えられ、町内の家々からお神酒などが神様に奉げられ、賑やかな舞や楽を見ることができます。数百メートルにおよぶ総勢700名もの美しい祭行列や、大・中・小の神輿(みこし)は、神岡の家々の家内安全や人々の無病息災を願いながら町中を練り歩きます。例年、神岡の町が桜の見ごろを迎える頃に行われる飛騨神岡祭。厳しい冬を乗り越え春を迎えた雪深い町が、雅の風と熱気に包まれる1日です。
祭の最大の見どころは、三社の中でも一番規模の大きい大津神社の渡御(とぎょ)・還御(かんぎょ)の各行列です。多くの神岡町民からなる大行列は“船津の行列祭”とも称されるほどの勇壮さです。 行列の先頭から最後まで通り過ぎるのに、優に30分はかかります。 色鮮やかな装束を身に纏い、まるで平安絵巻を彷彿とさせる行列は優雅に春の訪れを知らせてくれます。
また、神岡祭先日には前夜祭も行われ、鶏闘楽(けいとうがく)や獅子舞などが披露され本祭に向けて盛り上がりを見せます。
毎年、数千人の見物客が訪れ、大勢の人で賑わいます。
そんな飛騨神岡祭の日程・駐車場・アクセス・交通規制や見どころをご紹介します。
(※新型コロナウイルス感染拡大に伴い、2020年4月25日に開催予定の飛騨神岡祭は規模を縮小して実施されます。)
目次
飛騨神岡祭とは?
飛騨神岡祭の歴史
神岡の町を取り囲むように鎮座する大津神社、朝浦八幡宮、白山神社の三社が同日に例祭を行うのが神岡祭の全容です。 それぞれの例祭は、その起源が異なるりますが、いずれも歴史は古く、中でも大津神社の行列は約300年前には既に存在していたといわれています。 祭の中核をなす行列は、獅子舞や鶏闘楽、豊栄の舞など、代々人から人へ伝えられてきたもので構成されています。
飛騨神岡祭日程・時間・開催場所・問い合わせ・公式HP
問い合わせ・公式HP
お問い合わせ | 0578-82-2253 (飛騨市神岡振興事務所地域振興係) |
公式HP | https://www.hida-kankou.jp/event/30/article/preview.html |
map |
日程・時間
日程 |
開始時間 |
イベント内容 | 開催場所 |
4月25日 | 9時00分 | 献幣祭 | 大津神社 |
11時30分 | 渡御行列準備 | ||
12時00分 | 渡御行列 | ||
13時30分 | 各社中芸能披露 | ||
18時30分 | 還御行列準備 | ||
19時00分 | 還御行列 | ||
20時00分 | 各社中芸能披露 | ||
21時00分 | 還御祭 | ||
9時00分 | 献幣祭 | 東町白山神社 | |
12時00分 | 渡御行列 | ||
18時20分 | 還御行列 | ||
9時30分 | 献幣式 | 朝浦八幡宮 | |
12時00分 | 渡御行列 | ||
15時30分 | 還御行列 |
飛騨神岡祭の見どころ
渡御行列
飛騨神岡祭の最大の見どころは、平安絵巻を思わせる約700人余りの大行列の渡御行列です。年によっては満開の桜との大競演になることもあります。多くの見物客や観光客は、鮮やかな色彩の装束姿にきっと見惚れてしまうことでしょう。
神岡町のメイン通りの西里通り・本町通りを笛、太鼓、鉦を打ち鳴らす祭囃子の中、進路を清める、天狗に似た鼻の高い猿田彦を先頭に、獅子、神楽、雅楽、鶏闘楽、奴、台輪と呼ばれる移動式の舞台で舞を披露する采女、小・中・大神輿が進む様は圧巻の一言に尽きます。渡御行列の終点となる本町通りのJAひだ神岡支店前では、社中芸能披露が催されます(雅楽、鶏闘楽、獅子舞)。昼は優美な渡御行列を是非、堪能されてはいかがでしょうか。
還御行列
昼の優美な渡御行列から一変し、夜は荒々しく勇壮な還御行列が見どころです。午後7時からの神様が里から神社へ戻られる還御行列では、西里通り交差点を出発して西里通りを進んできた各社中が、大津神社参道下の川西ポケットパーク付近で、芸能披露を行います。一日街なかを巡行した獅子、鶏闘楽や神輿の担ぎ手たちは気分も高まって最高に盛り上がり、熱狂的に舞い踊ります。
各神輿は、神様が名残を惜しむかのように行きつ戻りつを繰り返して街を練り歩きますが、参道を登りきり、境内にさしかかるとそれまでの足取りから一転します。鶏闘楽の鉦が打ち鳴らされる中境内を一気に駆け抜けて拝殿へとなだれ込みます。熱気あふれる祭りのクライマックスは観光客のみならず、地元の人たちをも魅了します。毎年、観光客からも大きな拍手と歓声が上がる瞬間です。昼から夜にかけて変化していく様は圧巻で、まるで平安時代にタイムスリップしたのではないかと錯覚してしまいます。
様々な面を見せてくれる大行列を是非肌で感じてみてはいかがでしょうか。
鶏闘楽
鶏闘楽は、古く江戸時代より伝わる神事で、飛騨一之宮の水無神社から飛騨一円に広まったと言われています。鳥の毛冠をつけた子供たちが鐘や太鼓を打ち鳴らす姿から、通称“チンカコ”または“鳥毛打ち”と呼ばれています。服装は、勇壮な鶏の絵を描いた白染めの着流し、帯は角帯を用い、白足袋・タグリ・紙緒草履に、一文字笠をかぶります。一文字笠とは、昔は鶏の羽で飾ったものを使ったとも伝えられていますが、現在は水無神社の紋章(もんしょう)が記された笠をかぶります。
鐘や太鼓の音はもちろんのこと、是非衣装にも注目してみてください。
SNSでの評判は?
屋台の出る日程・場所・種類
公式サイトで探しましたが、飛騨神岡祭では屋台の出店は無いそうです。
アクセス
電車のアクセス
JR飛騨古川駅からバスで40分濃飛バス神岡行き
車のアクセス
高山方面より:高山清見道路高山ICより国道41号経由60分
富山方面より:北陸道富山ICより国道41号経由60分
松本方面より:中央道松本ICより国道158号・安房峠道路経由120分
飛騨市内より:JR飛騨古川駅から国道41号経由25分
駐車場情報
飛騨神岡祭では数多くの臨時駐車場があります。
全て無料で利用できますので、お近くの駐車場をご利用ください。
無料駐車場
番号 |
駐車場名 | 駐車台数 |
① |
神岡振興事務所 |
全箇所合わせて約200台 |
② |
夕陽ヶ丘市民駐車場 |
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③ |
神岡城駐車場 |
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④ |
大島駐車場 |
交通規制について
期間中は、神岡町市街地で交通規制が実施されますので、規制案内に従ってお越しください。
まとめ
飛騨神岡祭は、高山祭・古川祭とともに“飛騨三大祭”に数えられる伝統的なお祭りです。
優美で秀麗な昼の渡御行列、夜には勇壮な還御行列と1日を通して楽しむことができます。
祭りを楽しみながら春の訪れを感じでみてはいかがでしょうか。