天理市新泉町の大和神社(おおやまとじんじゃ)でおこなわれる4月1日の例祭は、旧大和郷(おおやまとごう)に該当する9町の氏子による祭礼で、一般に「ちゃんちゃん祭り」の名で親しまれています。
この祭りは、3月23日から4月2日までを祭りの期間として、氏子の奉仕のもと営まれます。
祭りの展開は、次の通りです。
3月23日 宮入り
3月 31日 宵宮渡り・宵宮祭
4月1日 御渡り(神幸祭)
4月2日 後宮祭(神楽祭)
祭りの中心をなす神幸祭は「お渡り」と称されます。
お渡りの行列は、大和神社の神輿(以下本社神輿と呼ぶ)と境内摂社の増御子神社の神輿を中心に仕立てられ、100メートルほど続きます。
行列は、大和神社から中山町の御旅所まで渡御し、お旅所での祭祀ののち同じ道を還御する。
左右に田畑の広がる道を進んでいくお渡りは、諸役によって装束や捧持の品が異なり、さながら大和の春に彩りを添える風物詩となっています。
そんなちゃんちゃん祭りの日程・駐車場・アクセス・交通規制や見どころをご紹介します。
目次
ちゃんちゃん祭りとは?
ちゃんちゃん祭りの歴史
輿御渡大祭の起源は詳ならざれども、下記により西暦1407年以前から斎行されています。
《尋尊大僧正記》にちゃんちゃん祭りの記録あり
1459 永禄3年4月1日 今日、大和神社神事也 (永禄3年4月1日の日記)
1481 文明13年4月1日 昨日、大和神社神事 神輿二基御出(文明13年4月2日の日記)
1491 延徳3年4月1日 大和明神祭礼也中山寺に神向 (延徳3年4月1日の日記)
また、元御輿御休所の台石に応永14年3月20日(1407.3.20)とあるのでこれより以前であるかと思われます。
一鳥居前にある社標の台石は、かって神幸のときの神輿の台石として使われていたもので、側面三方に各狭間が刻まれ、他の一面に陰刻銘があります。
中央に「大和大明神」、両側に「応永十四年(1407)三月廿日、大施主桑門俊印」とあります。石は、方形の花崗岩で高さ64Cm、幅87Cm。
寛政三年(1791)の「大和名所図会」には一の鳥居中央下に描かれています。
ちゃんちゃん祭り日程・時間・開催場所・問い合わせ・公式HP
問い合わせ・公式HP
お問い合わせ | 大和神社 0743-66-0044( 9:00~16:00) |
公式HP | http://ooyamatohp.net/index.html |
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日程・時間
※今年度の「ちゃんちゃん祭り」においては、新型コロナウイルスの感染拡大の防止という観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性も含めて検討した結果、例祭は実施、お渡りは中止、露店の出店中止することになりました。
日程 |
開始時間 |
イベント内容 | 開催場所 |
4/1 | 13:30〜 |
例祭 |
大和神社 |
ちゃんちゃん祭りの見どころ
例祭
各町で一年交代の頭屋(とうや)が選ばれ、祭りの期間に自宅の玄関に門飾りを飾ります。また、頭屋1件につき十歳ごろまでの男子が頭人児(とうにんご)となり、頭屋とともに神事に参加します。祭りは3月23日の宮入から始まり、祭り当日まで頭屋と頭人児は毎日神社に参拝します。31日の宵宮渡り(よいみやわたり)では頭屋に産子幣(うぶこへい)が授与されます。
4月1日午前に例祭の神事があり、午後には御渡りに参列する人々は装束に着替えて各町から境内に集合します。本社および摂社である増御子神社(ますみこじんじゃ)の両神輿を中心に、各町の産子幣、山鉾(やまぼこ)や風流傘(ふうりゅうがさ)等の様々な持ち物、馬上の甲冑武者、楽人等に扮した100名を超す行列は、一の鳥居から上街道(かみかいどう)を南下します。岸田町市場垣内のお休み所では、本社神輿が石の周りを3度半回った後、兵庫町の龍の口舞(たつのくちまい)がおこなわれます。中山町の御旅所に一行が到着後、中山町以外は所定の場所に座り、頭屋と頭人児を上座にして遅めの昼食をとります。大和稚宮神社(おおやまとわかみやじんじゃ)では神前に両神輿が安置され、御旅所祭が始まります。また稚宮神社の西に位置する歯定神社(はじょうじんじゃ)では、中山町の氏子から各町の頭屋が順に呼び出され、献饌と交換に粽等を受け取ります。
歯定神社の行事が終わると、頭人児全員が稚宮神社に参拝し、龍の口舞と新泉町の翁の舞(おきなのまい)がおこなわれます。最後に中山町の氏子が粽を撒き、各町の人々が競ってこれを拾います。往路と同じ道を還御した一同は、拝殿での神事後、頭屋と頭人児が昇殿し、産子幣を変換します。拝殿前で龍の口舞と翁の舞が奉納されて神事は終了し、神職から各町の頭屋に産子幣の幣紙が授与されます。
大和神社のちゃんちゃん祭りは、宮座の代表である頭屋・頭人児や神霊を祀る頭屋宅の門飾りをはじめとして、各町ごとに伝統的な頭屋祭祀がよく残されています。15世紀には4月1日の神事で神輿2基が岸田町のお休み所を通り、中山町方面へ神幸する形態をすでにとっていたこともわかっています。また、江戸時代初期から記された宮座文書も伝わっています。
龍の口舞、翁の舞のような芸能的要素を残した行事が付随しており、神社から御旅所への風流行列による賑やかな御渡りを特徴とした大和の古い祭礼の形を現在に伝えるものとして貴重です。
引用:http://www.city.tenri.nara.jp/miryoku/tenrinomiryoku1/bunkazai/1520226009436.html
SNSでの評判は?
屋台の出る日程・場所・種類
今年度の「ちゃんちゃん祭り」においては、新型コロナウイルス感染拡大の防止の観点から、感染の広がり、会場の状況等を踏まえ、開催の必要性も含めて検討した結果、露店の出店は中止となりました。
アクセス
電車のアクセス
① 近畿日本鉄道で
近鉄難波-天理(約60分)(大和西大寺・平端経由)
大和八木-天理(約20分)(平端経由)
② 天理駅より奈良交通バスで
天理-大和神社前(約10分) (桜井駅行きバス)
桜井-大和神社前(約20分) (天理駅行きバス)
大和神社前から徒歩5分
③ JR万葉まほろば線で
長柄駅から徒歩で約7分
天理-長柄(4分)
奈良-長柄(17分)
桜井-長柄(13分)
車のアクセス
西名阪自動車道天理インターから約15分
観光バスの駐車可 駐車場:一の鳥居をくぐりすぐ左側。
駐車場情報
大和神社内に、無料駐車場が10台分ございます。
交通規制について
ちゃんちゃん祭りにおける交通規制は、特にありません。
まとめ
大和(おおやまと)神社で毎年4月1日に行われる神幸祭「ちゃんちゃん祭り」です。
奈良県指定無形民俗文化財にも指定されている由緒正しいお祭りです。
是非、ご家族や親しいご友人とご参加ください。